こんにちは。GMOリザーブプラスです。
前回の「クリニックのLINE活用が患者さんの予約行動を変えるーこれからの医療マーケティング戦略①」では、LINE活用によって患者さんとの接点を継続し、「思い出されるクリニック」になることの重要性についてお伝えしました。
今回はその続編として、「患者さんが、どのような流れでクリニックを選び、予約し、再来院しているのか」という「患者ジャーニー」の視点から、これからのクリニック経営に必要な導線設計について考えてみたいと思います。
1.来院前から始まっている「患者ジャーニー」
1-1 患者さんとの関係は、受診前から始まっている
これまでも繰り返しお伝えしていますが、現在、多くの患者さんは、体調に変化を感じたとき、まずスマートフォンで検索します。
症状名や地域名を入力し、ホームページや口コミを比較しながら受診先を決める行動は、すでに一般的になりました。
そのため、SEO対策やMEO対策は今後も欠かせません。
一方で、患者さんが情報を得る手段は、検索だけではありません。
令和8年5月29日に総務省が公表した「令和7年通信利用動向調査の結果(概要)」の「年齢階層別インターネットの利用目的・用途」によると、全年代で「SNSの利用」が「検索サービスの利用」を上回る結果となっています。

つまり現在は、患者さんにとってもSNSが日常的な情報接点の一つになっています。
医療機関が患者さんとの接点を考える上でも、検索だけでなく、SNSを含めたコミュニケーション設計の重要性が高まっていると言えるでしょう。
競合は増え、検索結果には多くのクリニックが並びます。
患者さんにとっても、
「どこに行けばよいか分からない」
「毎回比較するのが面倒」
と感じる場面は少なくありません。
こうした環境の中では、「検索で見つけてもらうこと」だけでなく、その後も患者さんとの接点を持ち続けられる仕組みが求められるようになっています。
1-2 患者さんは「予約したら終わり」ではない
では、患者さんは来院後にどのような行動を取るのでしょうか?
患者さんの行動は、初診予約で終わるわけではありません。
たとえば、
症状が出る→検索する→予約する→来院する→しばらくして再び別の症状で検索する
このように、患者さんの行動は来院後も続いています。
そして現在は、その途中で
「もっと予約しやすいクリニック」
「いつでもLINEで予約できるクリニック」
「情報が分かりやすいクリニック」
へ自然に流れていくケースも少なくありません。
だからこそ、これからのクリニック経営で考えていきたいのが、
来院前から来院後までを含めて、患者さんとの接点をどう設計するか
という視点です。
患者さんがどのようにクリニックを知り、予約し、受診し、その後も継続して関係を持っていくのか。
その一連の流れを設計していく考え方が、「患者ジャーニー設計」です。
2.患者さんは「毎回クリニックを探したい」わけではない
2-1 本音は「いつものクリニックにスムーズにかかりたい」
患者さんは、症状が出るたびに毎回クリニックを比較したいわけではありません。
「また検索するより、いつものクリニックにそのまま予約したい」
と思っている患者さんが大半ではないでしょうか。
スマートフォンに慣れ、時間効率の優先を常に考える世代では、こうした傾向(=検索の手間を省略したい心理)は今後さらに強まっていくと考えられます。
つまり現在は、「見つけてもらえるか」だけでなく、「次も自然に選ばれるか」までが、患者体験の一部になりつつあります。
2-2 離脱理由は「大きな不満」ではなく「小さな不便」
実際、患者さんが他院へ流れる理由は、強い不満とは限りません。
むしろ多いのは、
● 電話予約しかできない
● 予約ページが分かりにくい
● 診療時間を毎回検索する必要がある
● 受診時期を忘れていた
● 検索したら他院が先に出てきた
といった、小さな不便の積み重ねです。

そして、特にスマートフォン利用が前提となった現在では、
● 予約までのステップが少ない
● ログイン不要で使える
● 思い立った瞬間に予約できる
といった「行動のしやすさ」が、実際の予約行動にも大きく影響するようになっています。
医療機関でも同じです。
「迷わず予約できる」
「必要な時にすぐアクセスできる」
という状態そのものが、患者さんにとっての価値になります。
3.LINEが患者ジャーニー設計と相性が良い理由
3-1 LINEは「検索し直さなくていい導線」を作れる
ホームページは、患者さんが「探しに行く場所」です。
一方、LINEは、患者さんが普段から使っている場所です。
この違いは非常に大きいものです。

LINEがあることで、
● 予約
● 診療案内
● ワクチン情報
● 休診案内
● 順番確認
などへ、患者さんが迷わずアクセスできるようになります。
つまり、「検索して、ホームページを探して、予約ページを探す」という行動そのものを減らすことができます。
これが、患者ジャーニー設計におけるLINEの大きな強みです。
3-2 LINEを“ミニホームページ”として活用する発想
ここ数年、LINE活用が進んでいるクリニックでは、単なる配信ツールではなく、「患者さんがまず開く場所」としてLINEを設計するケースが増えています。
● WEB予約
● 診療時間
● アクセス
● 医師紹介
● よくある質問
など、クリニックのホームページにも載せている内容を整理して配置することで、患者さんの「窓口」として機能します。
そして、患者さんにとっては、知りたい情報がすぐ見つかり、そのまま予約できるという状態になります。
これは単なる利便性向上ではありません。
患者さんが他院を再検索しない導線をつくる、という意味でも非常に効果的な考え方です。
3-3 タブ式リッチメニューで「迷わず使える導線」をつくる
ひとたびLINE活用が進むほど、クリニック側から患者さんへ届けたい情報は増えていきます。
また近年は、単にお知らせを配信するだけではなく、予約・診療案内・各種導線なども含め、できるだけLINE画面の中に情報や機能を集約し、患者さんに便利に活用していただきたいと考えるクリニックも増えてきました。
一方で、情報を増やすだけでは、
「どこから予約すればいいのか分からない」
「必要な情報が見つからない」
という状態にもなりかねません。
つまり、LINE活用では、情報量そのものよりも、迷わず行動できる整理設計が求められるようになります。
そこで有効なのが、“タブ式リッチメニュー”です。
● 予約・来院関連
● 診療案内
● ワクチン・自費診療
など、目的ごとに情報を整理して表示することで、患者さんは必要な情報へスムーズにたどり着けるようになります。
患者さんにとっては、
「探しやすい」
「予約しやすい」
「必要な情報がまとまっている」
という利便性につながり、結果として予約行動や継続来院にもつながりやすくなります。

4.患者ジャーニー設計は「来院後」まで続いている
これまでご紹介してきたように、患者さんとの関係は、来院時だけで完結するものではありません。
来院前から来院後まで、患者さんとどのような接点を持ち、どのように予約や再来院につなげていくか。
LINEは、その導線を日常の中で自然につなぎやすいツールです。
今回ご紹介したLINE活用も、患者ジャーニー設計を実現するための取り組みの一例です。
患者ジャーニー設計とは、患者さんが必要なときに迷わず受診できる環境を整えていく考え方とも言えるのではないでしょうか。
本記事が、患者さんとの接点や導線設計について考えるきっかけになりましたら幸いです。

なお、弊社グループ会社であるGMOコマース株式会社では、LINEヤフー正規代理店として、LINE活用支援やリッチメニュー制作にも対応しています。
「LINEをもっと活用したい」
「予約導線を整理したい」
「情報が増えて見づらくなってきた」
といった場合には、ぜひお気軽にご相談ください。
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