こんにちは。GMOリーザーブプラスです。
日々の受付業務の中で、こんなやり取りを耳にすることはないでしょうか?
「今日はどうされましたか?」
「昨日の夜からお腹が痛くて……ただ、症状自体は実は1か月前からあって、一度診てもらおうと思っていました」
このようなケースは決して珍しくありません。
初診の患者さんが直接来院すると、症状や検査の必要性によっては待ち時間が長くなったり、当日の対応が難しくなることもあります。場合によっては、別日での検査予約や他医療機関との連携が必要になることもあるでしょう。
つまり、受付では患者さんを受け入れる段階で、「症状の緊急度」「診療科の適合性」「検査・設備の稼働状況」など、複数の要素を瞬時に判断する必要があります。
こうした複雑な調整を効率的かつ患者満足度を損なわずに行うには、患者と医療リソースを最適に結びつけるマッチングが欠かせません。そして、特にその精度が重要です。
今回は、複雑な予約調整が求められる診療科の1つである内視鏡検査を行う消化器内科クリニックに焦点を当て、なぜメディカル革命がクリニックの運営効率と収益性の向上に貢献できるのかを解説します。
1.医療におけるリソースの「高精度マッチング」の重要性
医療現場での予約とは、単に「空き枠に患者を入れる」作業ではありません。
診療内容、医師の専門性、設備の利用状況、患者さんの希望など、多くの要素を総合的に考慮する必要があります。さらに、検査の性質や手順、医師・設備の稼働制約などが加わることで、1件の予約に関わる情報は非常に複雑になります。
熟練スタッフであれば電話対応で5分ほどで済む場合もありますが、実際には各部署との調整や機器の空き状況、前後の予約確認などが必要で、平均して10〜15分を要することもあります。
このように、予約業務は多層的で効率化が難しい調整であることがわかります。
しかし、この複雑な調整(ここでは「マッチング」と呼びます)も、システムによって仕組み化すれば、限られた医療リソースを最大限に活用できます。
そして、予約要件が複雑であればあるほど、このマッチングの仕組みが診療効率と収益性を左右します。

2.内視鏡内科クリニックで求められる「特有の予約要件」
内視鏡検査を行なう消化器内科クリニックでは、一般の内科外来とは異なる特有の予約・運用要件があります。
● 胃カメラ・大腸カメラ検査には、同意書の取得が必須
● 大腸カメラ検査では、事前診察が必要
● 大腸カメラ検査では、前日の食事制限や当日の下剤服用、絶食など、準備に多くの制約
さらに、検査を担当するのは診察を行う医師自身であるため、診療と検査の時間配分や器具の準備・洗浄時間も考慮する必要があります。
こうした複雑性は「ただ空きを埋めるだけの予約システム」では対応が難しく、一元管理とマッチング精度が重要となります。
3.忙しい世代の患者さんの日程調整と、クリニックの収益最大化の両立
マッチングは、クリニック側の計画だけで完結するものではなく、患者さんの事情との調和によって成立します。ここでは、まず患者さん側の視点から見てみましょう。
消化器系の症状で受診される患者さんのうち、内視鏡検査が推奨される方の多くは働き世代です。
「平日は仕事で時間が取れない」
「急には休みを取れない」
「家族の予定と合わせたい」
といった理由から、検査のためにスケジュールを調整すること自体がハードルになることも少なくありません。
患者さんは「自分の予定に合わせて予約できる」「すぐに検査の流れを確認できる」といった利便性を強く求めています。
一方でクリニック側には、
● 日々の一般内科診療を通じて検査の潜在的な対象者となる患者層を広げながら、
● 計画的に検査数を確保し、
● 医師や設備を効率的に稼働させる
という経営上の視点があります。
つまり、「患者に合わせた柔軟な日程調整」と「クリニックの収益性向上」を両立させるためには、予約調整における精度と柔軟性が不可欠です。
では、実際にどのような方法で、患者さんとクリニック双方のバランスを取ることができるのでしょうか?
4.大腸カメラ検査のWEB「仮予約」が患者の受診行動を後押し
従来は、大腸カメラ検査は「WEBでは予約できない」とされてきました。
検査の性質上、事前診察、説明や同意、準備が必要だからです。
この常識を覆したのが、WEB予約での「検査枠仮押え」方式です。
患者さんは希望日を選んで仮予約を行い、事前診察を受けて予約を確定します。

メリットは明確です。
● 患者さんは自分のスケジュールを優先できる
● クリニックは検査枠を計画的に管理できる
この仕組みを最初に導入したのが、弊社メディカル革命を早い時期から導入いただいた内視鏡内科クリニック様でした。弊社が設計に関わったこのプロセスは、現在、多くのクリニックに広がっています。
この仕組みによって、患者さんは自分の都合に合わせて予約を進めやすくなり、検査への一歩を踏み出しやすくなります。つまり、受診行動を自然に後押しする役割も果たしているのです。
詳細はあつぎ内視鏡内科クリニック様の導入事例ページもご覧ください。
5.メディカル革命が支える「精度の高いマッチング」
次に注目したいのは、クリニック側の運営効率やリソース活用をいかに実現しているかです。ここで鍵となるのが、予約システムにおける管理機能の精度です。
診療枠や検査枠を単に管理するだけでなく、医師のスケジュールや設備の稼働状況、検査準備の所要時間など、さまざまな条件を一元的に把握・調整できる仕組みが求められます。
弊社の予約システム「メディカル革命」は、まさにこうした高度な運用を支えるために設計されています。患者さんの希望に沿った柔軟な調整を実現しながら、限られた医療リソースを最適に活用できるよう支援します。
内視鏡内科クリニックでは、診察と検査の運用にいくつもの制約があります。
診察は季節や流行によって来院数が変動し、正確に予測するのは容易ではありません。
一方、内視鏡検査は器具の洗浄や準備に時間を要し、患者さんの遅刻が全体の進行に影響することもあります。
特に、大腸カメラ検査を午前と午後の診療の合間である昼時間にまとめて行うケースでは、午前診療の遅れがそのまま午後の予定に響くこともあります。
こうした状況の中で、クリニック全体の時間とリソースを効率よく管理しつつ、患者さんへの丁寧な診察や説明を保つことが重要になります。
6.メディカル革命の複数診療メニューを自在に組み合わせる仕組み
メディカル革命では、複数の診療メニューを一つの予約枠に柔軟に紐づけることができます。
初診・再診・大腸カメラ事前診察・病理検査結果説明・呼気検査など、さまざまな診療内容を最適な形で組み合わせることが可能です。
例えば、
初診は十分な時間を確保し、
再診や薬処方のみの診察は短時間で設定。
さらに、前日までに初診が入らなければ、再診を直前まで受け付けて枠を埋める
といった柔軟な運用もできます。
多くの予約システムでは「時間」「メニュー」「枠数」が固定され、柔軟な調整が難しいのが実情です。
しかしメディカル革命では、あらかじめ設定したルールに基づいて、自動的に時間やメニューを最適化する「動的な予約運用」を実現。
これにより、診察や検査の過密化・空き枠のムダを防ぎながら、クリニックの効率化と患者さんの利便性を両立できます。
この違いこそが、業務効率の向上、そして収益性の差として表れてくるのです。

7.予約枠設定と事前同意で、より安心・スムーズに
内視鏡検査では、検査前の準備や注意事項の説明も欠かせません。
メディカル革命では、予約サイト上で事前同意や確認事項をスムーズに案内できるため、スタッフの手作業を減らしつつ、患者さんには安心感を持って来院いただけます。
つまり、複雑な予約要件を自動化しながら、診療効率と患者満足度の両立を実現できる――これが他の予約システムにはない、メディカル革命ならではの「高精度マッチング」です。
まとめ:マッチング精度が支えるクリニック運営
患者さんの負担を軽減しながら検査数を最大化し、スタッフの業務も整理される。
このバランスを実現できることこそが、メディカル革命の真価です。
予約システムは単に「枠を埋めるためのツール」ではなく、最適な組み合わせを導く仕組み。
そしてその高精度マッチングの価値をいち早く理解し、実際の運用で成果をあげてくださっているお客様の存在が、私たちの何よりの励みとなっています。
次の記事では、この高精度マッチングがどのようにクリニックの収益性や患者満足度に影響しているのか、実際の事例をもとに詳しくご紹介します。
内視鏡内科クリニックの導入事例
●検査「仮予約」の仕組みを生み出し、困難と思われてきた内視鏡のWEB予約を実現! (あつぎ内視鏡・内科クリニック様)
●内視鏡検査の受付業務を行うスタッフの数が3名から2名に減少。WEB・LINE予約活用により検査数の順調な伸びと同時に患者さんの若年化も進んでいます(さかい胃腸・内視鏡内科クリニック 様)
●内視鏡予約が午後にも効率よく入るように。少ないスタッフ数でも680件/月を超える内視鏡検査を実現(大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック 様)
●内視鏡内科クリニックの新規開業、安心して運営スタートをすることができました(松風台クリニック 様)
●診療予約システムの切替えで新患増加。キャンセル率は平均1%以下を維持(まつもとクリニック 様)