こんにちは。GMOリザーブプラスです。
前回の記事では、クリニックにおける「会計待ち」の問題と、それを解決する手段としてのオンライン決済(WEB決済)の有用性についてご紹介しました。
診療後、財布を出すことなく、そのまま帰宅できる。そんなスマートな通院体験が、いま医療機関でも求められています。
今回は、さらに一歩進めて、「予約システムとオンライン決済を連携させることで何が変わるのか?」について、弊社の予約システム「メディカル革命 byGMO」のキャッシュレス決済(オンライン決済)機能の活用例を交えながら具体的にご紹介していきます。
1.予約システムと決済がつながると、なぜ便利?
メディカル革命では、予約システムとオンライン決済サービス fincode byGMO(親会社のGMOイプシロン株式会社が提供)をスムーズに連携できる設計となっており、以下のような特徴を備えています。
メディカル革命のオンライン決済機能の特徴
メディカル革命では、予約システムとオンライン決済をスムーズに連携できる設計となっており、以下のような特徴を備えています:

① 患者さん:アプリ不要・使い慣れた操作でカード登録が可能
患者さんは、クリニックの予約サイトにアクセスし、マイページにてクレジットカードを登録できます。
決済金額が記載された簡易的な領収書は患者さん自身でマイページからダウンロードすることもできます。
別アプリのダウンロードや新たに決済用のアカウント登録も不要です。
患者さんにとってもっとも導入のハードルが低く、操作がシンプルです。
② 「前払い」にも対応
たとえばインフルエンザ予防接種など、あらかじめ料金が確定しているものは「前払い」で予約時に決済完了、 保険診療では診療後に決済額を入力して「後払い」を完了。診療メニューや運用方針に応じて柔軟に選択が可能です。
③ 初期費用0円・決済手数料は業界最安水準・セキュリティも万全
弊社は決済業界のリーディングカンパニーであるGMOペイメントゲートウェイ株式会社のグループ会社であるGMOイプシロン株式会社の子会社です。
このグループ連携を強みとして、保険診療のネット決済としては、業界最安水準の決済手数料でサービスのご提供が可能です。また、セキュリティも万全で、導入しやすく、安心してご利用いただける仕組みです。
④ クリニック:予約画面から簡単決済
予約管理画面から、患者さんのクレジットカード登録状況の確認・決済操作が可能。
アイコンで患者さんのカード登録有無も一目で分かり、新たな業務フローを覚える必要はありません。スタッフの負担が最小限と言えます。
⑤ 決済一覧・決済取り消しも予約画面で一元管理
オンライン決済の履歴は予約システム内で一覧表示可能。
万が一必要となった場合の決済取り消しの操作も予約システム内で行なうことができます。受付業務の流れを妨げず、日々の運用がスムーズです。
予約システムとオンライン決済を連携させることで、患者さんにとっての利便性が高まるだけでなく、クリニック側にとっても多くのメリットがあります。
たとえば、料金があらかじめ決まっているインフルエンザワクチン接種や自由診療では「事前決済」を導入することで、ドタキャンの防止や未収金リスクの軽減につながります。
これは、対面での会計ではなかなか実現しにくい、スマートな運用方法です。
また、診療後に確定した金額を請求できる「後払い」で、患者さんが受付で会計を待つ必要がなくなります。
これにより院内滞在時間を短縮でき、待合スペースの混雑緩和やスタッフ業務の効率化にもつながります。
これらの仕組みが、実は「非対面」だからこそ可能であることに、お気づきでしたでしょうか?
メディカル革命のキャッシュレス決済機能(オンライン決済機能)が、多くのクリニック様に選ばれている理由はここにあります。

2.メディカル革命のオンライン決済 活用事例5選
ここで、実際にオンライン決済を導入し、クリニックの業務効率化や患者満足度の向上につなげている事例を5つご紹介します。
診療スタイルや課題に応じたさまざまな活用方法があることが、お分かりいただけるはずです。
① インフルエンザ予防接種の「事前決済」導入で、キャンセル抑制と効率的な集客を実現
メディカル革命では、事前決済用のメニューと当日支払い用のメニューを分けて設定できるため、患者さんはご自身の希望に合わせて予約が可能です。
たとえば、オンライン決済での支払いを促すために、あえて「オンライン決済メニュー」を用意し、数百円割引した料金を設定しているクリニックもあります。毎年インフルエンザ予防接種を受ける方にとっては、こうした事前決済メニューがより選びやすくなっています。
このようにメディカル革命ご利用中の多くのクリニック様では、LINEを活用してインフルエンザワクチンの予約開始日や予約方法、割引の案内を行い、効率的な集客につなげています。
ここがポイント
- 前払いにすることで「予約枠だけおさえておき、来院しない」というケースを抑止
- 「事前決済割引」などの仕組みで集客も強化
- 一度登録されたカード情報は、次回以降の診療費決済にもそのまま活用可能

② 整形外科のリハビリ通院に「診療後決済」を導入し、通院しやすさを向上
会計の手間をなくすことで、リハビリ通院が忙しい方にとっても継続しやすくなり、患者満足と来院継続率の向上につながっている事例です。
ここがポイント
- 仕事で忙しいビジネスマンにとって「すぐに帰れる」ことは大きなメリット
- 患者さんのQOL向上・継続通院のハードル低減につながる

③ 歯科矯正の初診カウンセリング料を「予約時の前払い制」にして、キャンセル0件を継続中
初診の事前決済を導入することで、予約のハードルが適度に上がり、本気で受診を検討している患者さんだけが集まるように。結果として、クリニックにとって「質の高い患者層」を確保できている事例です。
ここがポイント
- 無断キャンセルや直前キャンセルが一切なくなり、安定した診療スケジュールを確保。
- 患者さん側にも「申し込み=来院の意思表示」が明確になるため、質の高いカウンセリング実施にもつながっている。

④ オンライン診療では必須、非対面で完結するオンライン決済
対面せずに診療から会計まで完了するオンライン診療では、オンライン決済が不可欠です。
メディカル革命では、オンライン診療ご導入をきっかけとして、オンライン決済も導入されるクリニック様も多いです。
ここがポイント
- 患者さんの来院が不要・外出が難しい患者さんへの継続的な医療提供を実現
- 事前にクレジットカード登録を確認してから診療するため、未収を防止

⑤ お子さんの通院は手ぶらで
オンライン決済は、保護者の会計や受付の負担を減らすことで、お子さんがスムーズに通院できる環境を整えることも可能です。
ここがポイント
- 保護者のクレジットカードを登録しておけば、お子さんは診療後すぐにお会計なしで帰れる
- 混雑時でも院内滞在時間が短くなり、感染症対策としても有効

3.会計待ち時間ゼロ時代へ:オンライン決済はクリニックの戦略的な選択肢
最後に、もう一度、オンライン決済の導入によって会計待ち時間をゼロにできることのメリットについて、改めて考えてみましょう。
地方都市の多くは車社会です。どれだけ駐車場が広くても、診療の回転が遅くなれば1台あたりの駐車時間が延び、混雑やクレームの原因になります。
院内での滞在時間を短縮することは、実は院外にある「駐車場の見えない問題」までも解決する手段となるのです。
また、会計待ちがゼロになることは、患者さんの満足度向上に直結します。
体調がすぐれない方をできるだけ早く帰してあげたいという医療機関の思いやり、発熱患者との非接触への配慮、あるいはお子様に現金を持たせずに済む安心感など、会計のストレスを取り除くことには多くの意義があります。
「いくら必要か」という受診前の不安も、オンライン決済で解消されます。
オンライン決済の導入は、単なる利便性の向上にとどまらず、患者さんとクリニックの双方にとって多くの価値をもたらします。
この機会に、ぜひ「会計待ちゼロ」を実現するオンライン決済の導入をご検討ください。

ご参考:診療明細書の対応はどうしてる? 知っておきたいマイナ保険証の普及によるペーパーレス化の流れ
オンライン決済の導入を検討される際に、よくいただくご質問のひとつが「診療明細書はどう対応すればよいか?」という点です。
メディカル革命のお客様には「データで明細を受け取りたい」という患者さんのニーズに対応するため、PDF形式の明細書を安全に送付できる「サポートチャット機能」(※有料オプション)をご活用いただいているクリニック様もいらっしゃいます。
一方で、診療明細書を取り巻く環境そのものが、ここ数年で大きく変わりつつあります。
政府が推進する「マイナ保険証」の普及により、ペーパーレス化の流れが加速しています。
たとえば、マイナ保険証を利用している方が医療費控除のために確定申告をオンラインで行う場合、マイナポータルと連携させることで医療費通知情報を取得し、自動入力が可能になります。
つまり、保険診療にかかる医療費については、紙の領収書や診療明細書の提出・保管が不要となるのです。(※自由診療分や市販薬など医療費通知に含まれない項目は、患者さんが領収書を保管し、手動入力する必要があります)
こうした状況からも、医療機関においてペーパーレスへの移行が現実味を帯びてきていると言えるでしょう。
もちろん、マイナ保険証を利用していない患者さんもまだ多くいらっしゃるため、当面は紙の明細書の対応が必要です。
しかし今後は、患者さん側・医療機関側の双方で「書類の受け渡しを省略する」流れが加速していくことは、ぜひご認識いただきたいポイントです。