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予約サイトが変えるクリニック体験~集患とスタッフ業務負荷軽減を両立するデジタル戦略~

メディカル革命コラム
メディカル革命コラム
Yuko Inoue
こんにちは。GMOリザーブプラスです。

予約システムの導入を検討されているクリニックの院長・スタッフの方から、よくこんな声をお聞きします。

「ネット予約を導入すると、本来、患者さんに口頭で行うべき説明が十分にできなくなり、誤った診療の予約が入ってしまうのではないか…」

こうした不安をお持ちの方にこそ、今回の記事を読んでいただきたいと思います。

1.まずは知っておきたい、予約サイトの役割と重要性

以前の記事でも触れた通り、予約サイトはクリニックと患者さんとの最初の接点です。

ホームページを見て興味を持った患者さんが最初に触れるのが予約サイトであり、その第一印象が安心感や受診意欲に直結します。

しかし、多くのクリニックでは、ホームページはプロに依頼して丁寧に作り込んでいる一方で、予約サイトはシステム仕様上の制約が多く、メニューボタンの配色に工夫を凝らして患者さんの目を引くデザインに仕上げたり、案内文を適切な箇所に配置できないため、やむなく無機質な画面を患者さんに送り出してしまうことがあります。

その結果、せっかくのブランド体験が途切れ、患者さんが途中で離れてしまう――いわゆる「予約離脱」が起きやすくなります。

特に、ホームページに「WEB予約はこちら」とボタンを設置しただけで安心してしまうのは要注意です。

なぜなら、ホームページにどれほど詳しい情報を載せていても、予約サイト側に注意点や必要な情報が反映されていなければ、患者さんは迷いや不安を感じやすくなるからです。

ここで意識したいのが、ホームページと予約サイトの訪問者層の違いです。

ホームページは、クリニックの診療内容や雰囲気を伝え、来院を促す「集患の場」。

一方で予約サイトは、すでに受診を決め、今まさに予約をしようとしている人が訪れる場所です。だからこそ、受診に必要な案内をより明確に示す必要があります。

予約画面で情報が不足していると、「このまま進んで大丈夫なのか」と不安になり、ホームページに戻って確認したり、最悪の場合は予約を諦めてしまうこともあるでしょう。

そのため、クリニック側のメッセージを患者さんにしっかり伝えられる予約システムを選ぶことが非常に重要になってきます。

予約サイトは単なる手続きの場ではなく、患者さんにクリニックの印象を伝え、適切な診療に導く大切な接点です。

注意点や必要情報を的確に提示し、「予約離脱」のリスクを減らす工夫が欠かせないのです。

2.予約サイトは「予約を取るだけ」ではない

予約サイトは次のような役割を果たします。

①患者さんを適切な診療メニューに誘導

症状や目的に合わせて整理されたメニューを提示することで、患者さんが迷わず希望の診療を選べます。

さらに、患者さんが選ぶ各メニューには、診療に必要な時間枠の設定や、予約締切・キャンセル締切など、クリニックの意図が反映されています。

この段階でのマッチングが、スムーズな診療や運営効率に直結します。

②事前の注意事項を確認

必要な情報を事前に伝えることで、当日の問診や手続きがスムーズになります。

予約フロー内に診療内容ごとの案内ページを設けることで、必要な情報を事前に伝えられ、よくある問い合わせにも自然に対応できます。

③同意事項の管理

患者さんに重要事項を確認・同意してもらってから予約に進めるようにすることで、あらかじめ患者さんとクリニック側に「必要事項は確認済み」という共通認識を持つことができ、電話などのコミュニケーションで起こりやすい「言った・言わない」のトラブルや誤解を防ぎます。

予約サイトはただ「予約をとる」だけのものではなく、患者さんとクリニックをつなぐコミュニケーションの場なのです。

これにより、患者さんもスタッフも無駄な時間を減らすことができます。

そして、この「コミュニケーションの場」としての力を十分に発揮させるためには、システム側の柔軟性も欠かせません。

弊社が提供する予約システム「メディカル革命 byGMO」の大きな特長は、クリニックごとに予約サイトを柔軟にカスタマイズできる点です。

診療内容によっては、予約の前にあらかじめ注意事項や確認事項をご案内することが望ましい場合もあります。

そのような際には、予約操作の途中に案内ページを差し込むことができ、患者さんへのスムーズな情報提供とスタッフの対応負担の軽減につながります。実際に、この仕組みは多くのクリニック様から高く評価いただいています。

もちろん、案内ページ等はすべてクリニックにて編集が可能です。

3.診療内容に応じた柔軟な予約フローで患者さんもスタッフも安心

診療内容によっては、簡単なステップで予約を完了できることが最適な場合もあれば、情報を丁寧に確認してもらう場合もあります。

弊社のシステムでは、次の例のように診療内容ごとに「緩急」をつけた予約フローをお作りいただけます。

シンプルに予約可能 丁寧に情報を確認
特性
  • 特別な注意が不要な診療
  • 治療継続しやすさに配慮
事前説明・同意が必要な診療
予約内容例
  • 経過観察の再診の方
  • 前回と同じお薬のみの定期受診
  • 発熱外来
  • 内視鏡検査
  • オンライン診療

 

内容に応じた使い分けを行うことで、患者さんは迷わず予約でき、クリニック側も事前に必要な情報を確実に把握できます。

そして、この『シンプル予約』と『丁寧な確認』の使い分けは、実はスタッフが電話や窓口で日常的に行っている対応をそのまま仕組み化したものに過ぎません。

つまり、予約システムを活用すれば、患者さんは自宅や外出先からでもスムーズに予約でき、クリニック側はこれまで対面や電話で行っていたやり取りを自動化できます。

その結果、受付業務の負担を大幅に減らしつつ、必要な情報を漏れなく伝達することが可能になるのです。

さらに、予約時にあらかじめ注意点や必要情報を伝えておくことで、患者さんの不安や迷いを減らし、診療当日のやり取りもスムーズになります。

この「ちょっとしたひと手間の仕組み化」こそが、診療全体のスピードと患者満足度を大きく改善するポイントなのです。

スタッフに代わって診療を案内する、「案内人」としての役割の例

普段、クリニックでは患者さんに対して次のような確認を日常的に行っているはずです。

年齢 18歳以上かどうか
症状の部位 整形外科などで、診療対象の部位かを確認
保険の種類 労災の場合は診察をお断りしているクリニックも
他院からの紹介状の有無 紹介元の医療機関名を入力してもらうなども可能に
ワクチン料金 インフルエンザワクチンなど、年齢による公費補助の有無に応じた料金を案内

 

こうした案内は、どのクリニックでも日常的に行われている内容ですが、予約システム上で対応できると思っていない方も少なくありません。

メディカル革命では、これらすべてを予約システム上で簡単に設定可能です。

年齢制限や症状の条件を確認したり、料金や保険の条件を案内することができ、患者さんも迷わず予約でき、クリニック側も受付業務の負担を減らせます。

こうした「当たり前の案内」をシステムで自動化できるのは、実は大きな価値です。

日常業務の効率化と患者さんの安心感向上の両方を同時に実現できます。

4.メディカル革命の予約サイト活用事例

事例1:インフルエンザ予防接種の案内役を予約サイトに任せる

課題
インフルエンザ予防接種の予約では、受付開始日や予約可能期間、接種料金、公費適用の有無など、患者さんに事前に伝える情報が多く、電話での対応に時間と手間がかかっていました。

解決策
予約サイト上にインフルエンザワクチン専用の予約ページを設置し、必要な案内をすべて掲載。予約手続きの途中で必ず内容を確認してもらうフローを導入しました。

結果
ネット予約の患者さん全員に、予約内容や注意点を漏れなく案内できるようになりました。患者さんとスタッフの間で情報の認識を統一でき、1年で最も忙しい時期も効率よく対応できるようになりました。

ここがポイント

  • 患者さんに事前に伝える情報が多いため、電話対応の時間が課題
  • 予約サイトで情報を一元化し、確認フローを設けることで効率化を実現

事例2:症状に迷う患者さんの誘導

課題
患者さんが自分の症状でどの診療科を受診すればよいか迷い、予約に至らないケースがありました。

解決策
症状別に予約メニューを整理。専門科目と一般科目を分かりやすく提示し、患者さんが適切な診療を選べるようにしました。

結果
患者さんの混乱が減り、地域の幅広いニーズを取り込むことに成功。診療予約までのハードルが下がり、患者満足度も向上しました。

ここがポイント

  • 患者さんがどの診療科を選べばよいか迷うという課題
  • 予約メニューの整理により、患者さんの混乱を軽減し、予約へのハードルを低減

事例3:診療前後の情報収集・管理もスムーズに

課題
高度医療や検査を伴う診療では、事前説明や同意取得に時間がかかり、スタッフ負担が大きくなっていました。

解決策
予約フローに同意文ページを挟み、同意をした人だけが予約に進める設計に。また、予約サイトと連携したウェブ問診で来院前に必要な情報を収集。オンライン診療や医療連携機能も活用し、検査紹介や結果説明までシームレスに対応できる体制を構築しました。

結果
スタッフの説明・同意取得という手間を大幅に削減しつつ、患者さんには安心感のある予約体験を提供。クリニック全体の運営効率が向上しました。

ここがポイント

  • 高度な診療や検査における、説明・同意の手間を削減
  • 事前情報収集やオンライン機能を活用することで、クリニックの運営効率が向上

5.予約サイト活用のメリット

予約サイト活用のメリット(患者さん/クリニック)

視点 メリット 詳細
患者さん 迷わず予約できる 症状や目的に合わせて整理されたメニューから、適切な診療をスムーズに選択できる
安心感を持てる 注意事項や同意事項を予約時に確認でき、どのような準備をすべきかなどの不安を軽減
来院がスムーズ 事前入力により受付や問診が短縮され、待ち時間も軽減
クリニック 予約のミスマッチ防止 対応できない症状の方の予約が誤って入ることを防止
診療内容に応じてあらかじめ設定した時間枠に予約してもらうことで時間調整が可能に
業務の効率化 注意事項や同意をオンラインで完結でき、スタッフの説明時間を削減
集患・リピート効果 信頼感のある予約体験が満足度を高め、新規患者の獲得や再来院につながる

6.まとめ 予約サイトが変えるクリニック体験

予約システムは、クリニック経営における重要な「患者体験と診療効率化の入り口」です。

● 患者さんを適切に導く
● 事前説明や同意を効率化する
● 診療メニューに応じた柔軟な予約体験を提供する

この3つのポイントを押さえることで、患者さんにとってもクリニックにとっても価値ある体験が生まれます。

弊社の予約システムは、クリニックごとに自由にカスタマイズ可能です。

ホームページと統一したデザイン、患者動線に沿った操作感、必要に応じた情報提示──これら全てを組み合わせることで、予約から診療までの体験を最適化できます。

「患者さんが安心してクリニックにたどり着ける入り口」を整えること。それが、今後のクリニック経営における差別化の鍵となります。

いかがでしたでしょうか?

予約システムをうまく活用すれば、患者さんは安心して予約でき、クリニック側も必要な情報を効率よく把握できます。

今回ご紹介したポイントを参考に、自院の予約サイトを患者さんの立場で改めて確認し、予約サイトが本来の役割を十分に発揮できるよう改善できそうなポイントを探してみてください。

本記事をお読みいただき、予約サイトの魅力や可能性について改めてご実感いただければ幸いです。

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目次

  1. 1.まずは知っておきたい、予約サイトの役割と重要性
  2. 2.予約サイトは「予約を取るだけ」ではない
    1. ①患者さんを適切な診療メニューに誘導
    2. ②事前の注意事項を確認
    3. ③同意事項の管理
  3. 3.診療内容に応じた柔軟な予約フローで患者さんもスタッフも安心
    1. スタッフに代わって診療を案内する、「案内人」としての役割の例
  4. 4.メディカル革命の予約サイト活用事例
    1. 事例1:インフルエンザ予防接種の案内役を予約サイトに任せる
      1. ここがポイント
    2. 事例2:症状に迷う患者さんの誘導
      1. ここがポイント
    3. 事例3:診療前後の情報収集・管理もスムーズに
      1. ここがポイント
  5. 5.予約サイト活用のメリット
    1. 予約サイト活用のメリット(患者さん/クリニック)
  6. 6.まとめ 予約サイトが変えるクリニック体験

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