社会で活躍する女性の健康維持・増進に貢献して日本を元気にしていくという強い決意で開業
―― 2023年9月のご開業でしたね。どのような思いでクリニックを立ち上げられたのでしょうか?
当院は「社会で活躍する女性の”健康維持・増進”に貢献する」を基本理念に掲げています。
開業前は臨床を中心として産婦人科の診療に10年以上携わっており、子宮内膜ポリープの子宮鏡下手術を得意としておりました。患者様から
「日帰り手術はできませんか?」「入院期間を短くできませんか?」
とよく質問されました。
家庭や仕事が忙しく、手術のために時間を割くことができない女性のために、最初の診察から手術までを同じクリニックでワンストップでできれば、患者様の「不便な思い」を解決できるのではないかと思いました。
根底には「社会で働く女性たちのパフォーマンスを向上させるお手伝いを通じて、日本を元気にしていこう」という強い想いもあり、自分のクリニックで絶対にそれを実現したいと思いました。
―― ご開業にあたって期待や不安なお気持ちはありましたでしょうか?
手術の実績は十分で、自信もありましたので、開業してより多くの患者さんの治療に貢献できるだろう、という期待感は持っていました。
「失敗するかもしれない」という不安ももちろんありましたが、それが先行してしまうと思い切れないですよね。
もともと学生の頃から将来開業したいという希望はあったので、10年という区切りも自分の背中を押したと思います。「チャレンジするなら今だ。やってみよう」という気持ちが湧きあがり、開業に踏み切りました。
―― なぜご開業場所に原宿を選ばれたのでしょうか?
はじめは都内でも都心に出やすい私鉄沿線の駅などで物件を探していたのですが、そうすると私がこだわっていた「働き世代の女性たちのためのクリニック」という特色を出せないのではないかと考えました。
より多くの方々に当院をご利用いただくには、お仕事を終えた時間でもアクセスしやすい場所という条件は外せなかったのです。
―― 原宿は商業地の中でも超一等地です。かなり思い切られたのではないでしょうか?
そうですね、大決心でした。
周囲からの反対もありましたし、地元の福島で開業すれば間違いはなかったと思いますが、日帰りで手術を受けられる今までにないクリニックを作ろうという気持ちが強かったです。
やはり冒険心というか、どうせやるなら都会で勝負してみたかったんですよね。
1日の患者数はスタッフの人数よりも少なく、惨憺たる毎日
―― ご開業後かなり長い間、集患に苦戦されたそうですね
はい、予約は1日数件で、開業して4ヶ月までは毎日1桁台の患者数。当時は毎日スタッフの人数の方が多いという状況でした。
―― 5ヶ月目に初めて1日の来院数が10人を超え、7ヶ月を過ぎた頃からようやくコンスタントに毎日20件の予約が入るようになりました。経営も深刻な状況だったとお伺いしましたが、どのようなお気持ちでしたでしょうか?
それはもう、惨めでしたよ。。。当院は商業施設が集中している地区にありますので、一歩外を出るとたくさんの人で賑わっていて、それを見る度に胸がズキズキ痛みました。
開業直後からたくさんの患者さんで混み合うことを想像していたので、スタッフの採用にも力を入れて準備してきたのに、蓋を開けてみたら来る日も来る日も午前に数人、午後に数人の来院数でしたから。
3ヶ月ぐらい我慢すれば患者さんも来始めると思っていたので、正直、この状況がこれほど長く続くとは思っていませんでした。本当に辛い毎日でした。
しかし、いかなる困難も必ず将来の成長の礎となると、揺るぎない信念を胸に目前の逆境に対して戦略的な打開策を模索しました。
―― 経営改善のためにどのようなことをされましたでしょうか?
ネットで集客するしかないと思っていたのでリスティング広告を打ちました。
リスティング広告には月30万円かけていました。
上位にはあがりましたが、広告経由からの予約は当日キャンセルが多く、患者さんは一向に増えなかったので、周囲にビラを配ったりもしました。
打てる手はなんでも打ったつもりでしたが、まったく効果がありませんでした。
経営改善プロジェクトがスタートし、予約稼働率が徐々に向上
―― 弊社にご相談いただいたことがきっかけで、営業担当の青木が社内で経営やWEBマーケティングの知見を持つメンバーを集め、経営改善プロジェクトを開始させていただきました
まずは貴院のホームページについて、様々な医院様を成功に導いた経験を応用してコンテンツの質を改善するための提案をいくつかさせていただきました。そのうちの一部をご紹介します
1.クリニックの基本理念を見直し、読まれやすい場所に掲載すること
2.患者さん目線での収集したい情報・記事の改善
3.先生の顔写真を患者さん目線で良いものに変更すること
クリニックの基本理念は、当院設立の目的でもある働く女性をターゲットとしたメッセージに変更しました。
また、GMOさんのアドバイスに従い、当院の強みを活かせる施術内容についての記事も増やしました。
当院のホームページにアクセスすると、まずこの基本理念が目に入るようにしましたが、変更直後からGoogleアナリティクスでページが読まれていることを示すサイトの「滞在時間」が増え、効果が現れ始めました。
―― こちらがGoogle検索からのホームページ表示回数の伸びですね。メディカル革命の予約データでも予約が比例して増えていることが分かります
▲ HP検索からの表示回数推移
▲ 月間予約件数推移
今年1月頃より検索からの表示回数が徐々に増え始め、その後はぐいぐい伸びていきました。以前は3ヶ月間で5万回でしたが、現在は同じ3ヶ月で300万回の表示があります。
同時に予約件数も伸びていきました。
先ほども言いましたが、ネットでの集患がうまくいかず、限界があると思っていたところだったので、ホームページの「質」の見直しがこんなに効果があるものなのかと驚きました。
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担当より折り返しさせていただきます。
―― ホームページ上の清水先生のお写真も変更していただきました
青木さんがGMO医療予約技術研究所の女性社員の皆さんに「患者さん目線で」アンケートを取ってくださって、いくつかの候補の中で「良い」という回答が一番多かったものを載せました。
もともと載せていた写真は「目つきが悪い」などのコメントをいただき(笑)、落選しました。大変参考になりました。
患者さんに受診してもらうまでには、いくつものハードルがあったんだということが分りました。
―― ホームページの質の改善で他に何かプラスの効果はありましたか?
診療圏が広がりました。
一般的に婦人科の診療圏は2km圏内と言われているそうですが、ホームページの情報の質を上げることで5km圏内まで広がりました。
▲ エリア別統計の変化
そして、現在はさらに15km、20km、30kmとかなり遠方からの来院も増えています。
予約導線のスムーズさや原宿から徒歩3分という利便性もありますが、これについてはやはりクリニックの基本理念の打ち出し効果が表れた形ではないかと思います。
スタッフが一丸となって考え出したクリニックの基本理念は、見た目だけがきれいなホームページに勝ることを実感
―― ホームページのアクセス解析データでは基本理念の表現部分はサイト滞在時間に効果があったことを示しています
基本理念を表現するにあたって、ターゲットとする患者層は、スタッフ管理を任せているリーダーの仲間(現マネージャー)が、スタッフ全員の潜在意識を調査し、明確化して院内で話し合って設定しました。
スタッフも女性ですから、同じ働く世代の共感を生む経験や思いをそれぞれ持っています。これらを持ち寄って、非常に説得力のあるメッセージにまとめてくれたと思っています。
―― 患者さんへのアンケートも実施されましたね。患者さんからのご意見にはどのようなものがありましたか?
スタッフの対応に感謝してくれたり、満足しているというお声が多かったです。
このお声はスタッフを励ますものでもあり、同時に評価を落とさないように気を引き締めるものになっていることが分かりました。
リピーター率も15%から40%に改善しています。
スタッフ全員の普段の頑張りがここに現れたことが、本当にうれしいです。
開業から1年2ヶ月で予約が100%埋まるように
メディカル革命を通してクリニックの強み・弱みを把握して運営を改善してきた結果です
―― そして2024年1月、ついに予約カレンダーが100%埋まるようになりましたね。おめでとうございます!
ありがとうございます。
売上も300%増となりました。開業以来苦難の連続でしたので、成果が見えてきたのは本当に嬉しいです。
ここまで経営を改善できたのもメディカル革命のおかげだと思っています。
▲ 開業から2か月後の予約状況(1週間分)
▲ 開業から1年2か月後の予約状況(1週間分)
―― メディカル革命は貴院の経営改善にどのようにお役立ていただいたのでしょうか?
患者さんが少なかったときから現在までの予約件数や予約枠の稼働率の推移は、クリニックの強み・弱みを明らかにし、運営の改善を図ってきた経過そのものです。
初期の頃は予約も少なかったですが、キャンセルも多かったのです。
予約の少なさを嘆きながら、毎日予約カレンダーを眺めている日々でした。
しかし、メディカル革命は良いときも悪いときもそばで寄り添い、クリニックの成長を見守ってくれました。そして、たくさんのヒントをもらったと思います。
とくに、メディカル革命を通じて統計データから予約の傾向や、患者さんの行動心理を知ることは、当院にとって重要でした。
―― メディカル革命の統計データはどのように活用されているのでしょうか?
メディカル革命では患者さん全体の年齢層を把握できるだけでなく、特定の診療内容に絞ったときの年齢分布も確認することができます。
ホームページ上のよく読まれているページとも連動するのか、半年前のデータとは大分変わっているのが分かります。より当院のターゲット層に近づいてきている印象です。
このような情報を定期的に確認しながら、予約メニューやホームページの内容を調整するということも行っています。
予約データは患者さんが行動した「結果」なのですが、そこから逆算して集患の施策にも役立つということが分かってきました。
▲ 特定の診療内容に絞って患者年齢層を把握
メディカル革命は患者さんとクリニックを結ぶ架け橋
チャット相談が患者さんに安心して来院いただくきっかけに
―― クリニックを受診してもらうには、患者さんに予約いただく手前の段階での働きかけが大事ですね
当院は患者さんが当院を受診すべきかどうか決めかねているときに、気軽に相談できるよう、チャットでの相談をお受けしています。
症状の相談や手術の相談などいただきますが、適宜対応するようにしています。
手術を受けるとなると、誰でも不安になりますので、できる限り安心していただけるように心がけています。
―― メディカル革命のサポートチャット機能を利用して、患者さんからのチャット相談を受けているのですね
患者さんにも電話では相談しにくい内容をチャットで相談できると好評です。
数ある予約システムの中からメディカル革命を選択したのも、患者さんの利便性を向上し、通院で患者さんがご不便を感じることが無いよう、DX化を推進したかったからです。
キャッシュレス決済の利用もDX化の一環です。
キャッシュレス決済をご利用いただくと、患者さんは会計を待たずにお帰りいただけます。そのため、本来会計時に手渡しする診療明細書や同意書をデータで安全に送る必要がありました。
そこで導入したのがサポートチャット機能(*有料のオプション機能)です。
サポートチャット機能は予約管理カレンダーから特定の患者さんに個別にメッセージやPDFデータを送ったり、患者さんからのメッセージを受けることができるので大変便利です。
クリニックを受診する前の患者さんにもご利用いただけますし、その後もコミュニケーション履歴として残りますので、患者さんのアフターフォローにも活用可能です。
患者さん1人1人に寄り添いたいと考えている当院にはなくてはならない機能ですし、今後もチャット相談はずっと続けていきたいと思います。
―― クリニックの基本理念にあるように、患者さんに寄り添ったサポートを続けていらっしゃるのですね
清水先生にとって、「メディカル革命」はどのような存在でしょうか?
患者さんとクリニックを結ぶ『架け橋』です。
メディカル革命を通じて患者さんの当院への思いや期待に敏感に耳を傾けることができました。
チャレンジして良かった
喜びも苦しみも成長の糧とし、今後もより良い医療を提供していきたい
―― クリニックの今後の展望について教えてください
この1年を振り返ると、辛く苦しいことの連続でしたが、患者さんが当院を選んでくれたという喜び、治療や手術を受けて元気になってくれたという喜びも経験しました。
この苦しみも喜びも両方味わったからこそ、次へ進むことができます。
経営的にはまだまだ成長フェーズですし、安心できる段階ではありません。
混んできたなりの課題も出てきましたが、本当にチャレンジして良かったなと心から思います。
女性たちがより活躍できる社会を目指し、日本を元気にするという気持ちを持ち続け、「日帰り手術ならLOG 原宿」と言ってもらえるように今後もより良い医療を提供していきたいと思っています。
―― 最後に、経営改善プロジェクトを通じて弊社に対してどのような印象をお持ちになりましたか?
予約システムの会社に経営改善の相談をするなんて考えてもいなかったですし、集患については自分で解決するしかないと思っていました。
しかし、GMO医療予約技術研究所の皆様の諸々のアドバイスをいただき、必死で課題解決に取り組むうちに印象が変わりました。
GMOさんは常に患者さん目線で物事を考えて製品作りをされているだけに、集患の施策についてもプロフェッショナルな視点で的確な意見をいただきました。
今では、本当にクリニックを一緒に経営している大切な仲間・パートナーと捉えており、心強く感じております。
まだ2年目。GMOさんと共に今後も精進していきたいと思います。
清水先生、お忙しい中貴重なお話をありがとうございました。
困難な状況を経験されながらも、地道に立て直しを図り、経営を軌道に乗せることに成功されたのも、クリニックの基本理念にあるように、「女性の”健康維持・増進”に貢献して、日本を元気にしていこう」という強い信念をお持ちだったからこそなのですね。
弊社メンバーに対してベンダーとクライアントの関係性を超え、一体となって課題に取り組む仲間としてお考えいただいていることもとても嬉しく思いました。
清水先生が理想とするクリニックの実現に向けて、今後もぜひメディカル革命をお役立ていただけますと幸いです。
▼ Ladies Clinic LOG 原宿様 WEBサイト
https://www.ladies-clinic-harajuku.com/