東京、神奈川、埼玉、千葉の東京近郊エリアの医院の来院患者の住むエリアについて調べてみました。
今回、対象とさせていただいた医院は、下記になります。
A医院(東京都私鉄駅から徒歩10分)
B医院(神奈川県JR駅から徒歩1分)
C医院(埼玉県JR駅から徒歩2分)
D医院(千葉県JR駅から徒歩6分)
E医院(東京都JRから徒歩7分)
F医院(東京都JR駅から徒歩1分)
1km以内に住む来院患者の割合が、駅からの距離や、駅の規模、医院のキャンセル率にどう影響しているかについて調べてみました。
各医院ごとの1km以内に住む来院患者の割合は下記です。
A医院(駅から10分) 59.30%
B医院(駅から1分) 23.20%
C医院(駅から2分)68.40%
D医院(駅から6分)16.50%
E医院(駅から7分) 64.00%
F医院(駅から1分)88.20%
A医院、C医院、E医院、F医院については、1km以内に住む来院患者の割合が50%をはるかに超えていて、F医院にいたっては90%近くが1km以内に住む来院患者でしめていることが分かりました。
駅からの徒歩分数と、1km以内に住む来院患者の割合の相関関係を調べてみた図を掲載します。横軸を、駅からの徒歩分数、縦軸を1km以内に住む来院患者の割合にしています。
駅からの医院の距離によって、1km以内に住む来院患者の割合がなんらかの影響をすることを予想しましたが、その相関関係はえられませんでした。
続きまして、1km以内に住む来院患者の割合と、キャンセル率についての相関がある可能性があると考え、調べてみました。
|
1km以内に住む来院患者率 |
キャンセル率 |
A医院 |
59.30% |
1.50% |
B医院 |
23.20% |
14% |
C医院 |
68.40% |
8.2% |
D医院 |
16.5% |
7% |
E医院 |
64.0% |
5% |
F医院 |
88.2% |
4.2% |
1km以内に住む来院患者が50%を下回っているB医院、D医院(グループ1とする)について、なんとなくの相関関係らしきものが見られ、また、1km以内に住む来院患者が60%あたりのA医院、C医院、E医院(グループ2とする)についてもなんとなくの相関関係らしきものがみられるような傾向がありました。
2つのグループの医院について調べてみました。
グループ1
|
1km以内に住む来院患者率 |
キャンセル率 |
B医院 神奈川県JR駅から徒歩1分 |
23.20% |
14% |
D医院 千葉県JR駅から徒歩6分 |
16.5% |
7% |
グループ2
|
1km以内に住む来院患者率 |
キャンセル率 |
A医院 東京都私鉄駅から徒歩10分 |
59.30% |
1.5% |
C医院 埼玉県JR駅から徒歩2分 |
68.40% |
8.2% |
E医院 東京都JRから徒歩7分 |
64.0% |
5% |
今回比較した医院についてですが、グループ1、グループ2ともに駅からの距離が遠くなる程キャンセル率が下がる傾向が見られました。
また、グループ1、グループ2の違いについて考えてみたところ、グループ1の医院の最寄り駅は、通っている電車の路線が複数あることに対して、グループ2の医院の最寄り駅の路線は、路線数が一つのみという違いがあることが分かりました。
また、グループ1、グループ2とも属さないF医院については、山手線の駅であり、その影響により特殊な数値になっている可能性があると考えられます。
グループ1、グループ2についての新患率、患者数などのデータ比較については、今回の記事では書きませんが、改めて調べてみたいと思います。