こんにちは。GMOリザーブプラスです。弊社は、「メディカル革命 byGMO」を通じて、医療機関の日々の予約受付・運用をご支援しています。
予約が確定した際のお知らせや、予約日前日のリマインドなど、予約システムから患者さんへ自動で通知を送ることも、日々の予約運用を支える仕組みの一つです。
予約システムは、普段の予約受付業務だけでなく、急な診療時間の変更や臨時休診が必要になったときにも、患者さんへの情報発信に活用することができます。
台風や大雪、地震などによって交通機関が乱れ、一部のスタッフが出勤できない――。クリニックの診療に影響を及ぼす事態は、いつ起こるかわかりません。
また、自然災害に限らず、通信回線の障害や停電など、外部要因によって一時的に診療に支障が出ることもあります。
では、そのような事態が起きたとき、患者さんにはどのように情報を届けるのがよいのでしょうか?
事前予約制のクリニックでは、特に気をつけたいのが、すでに予約をされている患者さんへの連絡です。急な変更を知らないまま来院してしまうことがないよう、予約患者さんへの連絡方法についても、普段から考えておきたいところです。
ホームページを毎日確認している患者さんばかりではありません。状況に応じて複数の連絡手段を選べるよう整理しておくことで、突然の休診や診療時間の変更にも対応しやすくなります。
患者さんへの連絡を滞りなく行えることは、クリニックへの安心感や信頼にもつながるでしょう。
今回は、「患者さんへの情報発信」という切り口から、クリニックの緊急時対応について考えてみたいと思います。
緊急時マニュアルの内容をあらためて確認してみませんか?
多くのクリニックでは、すでに緊急時のマニュアルを用意されていることと思います。
一度、そのマニュアルを実際に使う場面を想像してみてください。
たとえば、急きょ臨時休診が決まった場合、
● ホームページは、誰が、どこから更新するのか
● Googleビジネスプロフィールは、誰が更新するのか
● 当日予約の患者さんを、どのように確認するのか
● 患者さんへの連絡は、誰が担当するのか
● 担当者が不在の場合は、誰が代わりに対応するのか
こうしたことを、すぐに答えられるでしょうか?
「臨時休診の場合は患者さんへ連絡する」と書かれていても、実際に必要になるのは、「誰が・どこから・どのような手順で行うのか」という具体的な情報です。
緊急時は、普段なら問題なくできていることでも、判断や確認に時間がかかるものです。担当者や操作方法が決まっていなければ、その場で確認するところから始めなければなりません。
マニュアルを見直す際には、「何をするか」だけでなく、「誰が、どのように行うか」まで整理されているかを確認してみるとよいでしょう。
電話だけではない、患者さんへの連絡方法
台風の接近により翌日の臨時休診が決まった場合、入口への掲示やホームページへの掲載は、多くのクリニックで行われていることと思います。
一方で、すでに予約をしている患者さんへの連絡は、どうでしょうか?
スタッフが一人ひとりに電話をかけ、つながらなければ留守番電話にメッセージを残す。後から折り返しの電話が入り、さらに対応が必要になる――。このような経験をされたクリニックも少なくないかと思います。
災害時には、患者さん自身も普段とは異なる状況に置かれています。電話に出られなかったり、すぐに折り返せなかったりすることもあります。

スマートフォンが広く普及している現在では、患者さんへの情報発信にメール、LINE、ショートメールなどのコミュニケーションツールを活用できます。電話やホームページだけでなく、複数の手段を組み合わせておくことで、状況に応じて情報を届けやすくなります。
たとえば、次のような方法があります。
| お知らせ掲載先・手段 | 主な役割 | 事前に確認したいこと |
|---|---|---|
| ホームページ | 正式な休診・診療変更のお知らせ | 更新担当者・管理画面・更新方法 |
| Googleビジネスプロフィール | 検索・マップからの周知 (ホームページ訪問の手前での周知) | 管理者・更新方法 |
| 予約サイト | 予約済みの患者さんへのお知らせ | 掲載場所・更新方法 |
| LINE | 登録患者さんへの一斉連絡 | 配信担当者・配信方法 |
| メール・ショートメール | 特定の患者さんへの連絡 | 対象者の抽出方法・配信方法 |
| 玄関・入口 | 来院された患者さんへの案内 | 掲示物・保管場所・担当者 |
| 電話・IVR (電話自動応答システム) | 電話でのお問い合わせへの案内 | 遠隔での変更可否・変更方法 |
ここで確認しておきたいのは、「どのチャネルを活用するか」だけではありません。
実際にそのチャネルを誰が操作できるのか、担当者が不在でも対応できるのか、必要な情報をすぐに確認できるのか?
「導入している」ことと、「いざというときに使える」ことは、同じではありません。
「全員に送る」だけでなく、「必要な患者さんへ」
患者さんへの連絡では、すべての患者さんに一斉に知らせる場合と、対象を絞って連絡する場合があります。
たとえば、明日のみ臨時休診となった場合、すべての患者さんに連絡する必要はありません。まず確認したいのは、明日予約が入っている患者さんです。
予約システムで対象日を指定し、当日の予約患者さんを確認できれば、その方々に限定してメールやLINEなどでお知らせできます。
一方、休診が数日間に及ぶ場合や、診療再開の見通しが立たない場合には、より広い範囲への一斉配信が必要になることもあります。
「必要な患者さんへの連絡」と「広く知らせる一斉配信」を状況に応じて使い分けることで、スタッフの負担を抑えながら、患者さんにも必要な情報を届けやすくなります。
「休診のお知らせ」と一緒に、患者さんにしてほしいことも伝える
臨時休診をお知らせする際には、「休診になりました」という情報だけでなく、その後どうすればよいのかまで案内すると、患者さんの混乱を抑えやすくなります。
すでに予約をされている患者さんには、予約の変更やキャンセルが必要であること、その手続き方法などもあわせて伝えましょう。
予約システム上で患者さん自身が変更やキャンセルの手続きをできるのであれば、その方法まで案内しておくことで、クリニックへの電話集中を抑えることができます。患者さんにとっても、電話がつながるのを待つことなく、自分の都合のよいタイミングで手続きを進められます。
休診の事実だけでなく、「その後、何をすればよいのか」までわかる案内にしておく。患者さんへの情報発信を考える際には、こうした点も意識しておきたいところです。
緊急時に役立つLINEは、普段からのつながりがあってこそ
患者さんへの連絡手段を考えるとき、普段からLINEでつながっておくことも、一つの備えになります。
ホームページに休診のお知らせを掲載しても、患者さんがそのページを見なければ情報は届きません。一方、LINEでクリニックとつながっている患者さんであれば、普段使っているスマートフォンに情報を届けることができます。
もちろん、LINEを緊急時の連絡だけに使う必要はありません。
予防接種のお知らせや予約に関するご案内、季節の感染症情報など、日頃から患者さんに役立つ情報を発信することで、クリニックとの接点としてLINEを利用してもらいやすくなります。
登録している患者さんが多ければ、その分、こうした情報を届けられる範囲も広がります。
緊急時の連絡手段は、そのときになって初めて用意するものではありません。普段から患者さんとの接点をつくっておくことが、急な連絡が必要になった場面にもつながっていきます。
平時に確認しておきたい3つのこと
ここまで見てきたように、緊急時の情報発信は、その場で考えて対応するのではなく、平時から準備しておくことが大切です。
ここからは、あらかじめ確認しておきたいことを3つご紹介します。
①緊急時のお知らせ文面を用意する
急な診療時間の変更や臨時休診が決まってから、患者さんへのお知らせ文面を一から考えるのは、落ち着いて対応することが難しいものです。
平時のうちに、臨時休診や診療時間の変更など、いくつかのケースを想定して基本の文面を用意しておくと、いざというときにもスムーズに発信できます。
たとえば、臨時休診の場合は、次のような文面です。
実際の対応時には、日付や理由などを修正して利用できます。
臨時休診だけでなく、「診療時間を短縮する場合」「復旧の見通しが立たない場合」「通信障害が発生した場合」など、いくつかのケースを想定して用意しておくと、さらに使いやすくなります。
②「避難訓練」のようなシミュレーションを行う
マニュアルを作って終わり、ではなく、一度実際に動いてみることもおすすめです。
避難訓練では、実際に避難経路を歩いてみることで、机上では気づかなかった問題が見つかることがあります。患者さんへの情報発信についても同じです。
たとえば、「明日、台風のため臨時休診になった」と想定し、スタッフの皆さんで実際の対応をシミュレーションしてみます。
マニュアルを見ながら一通り進めてみると、「この操作は誰が担当するのか」「ログイン情報がすぐに見つからない」「思っていたより手順が多い」など、実際に動いてみなければわからないことが出てくるかもしれません。
こうした気づきをもとに、マニュアルや役割分担を見直しておけば、突然の対応が必要になったときにも、よりスムーズに動けます。
年に一度でも、避難訓練のように実際の場面を想定して動いてみる。そんな機会を設けてみてはいかがでしょうか?

③電話がつながりにくくなったときへの備えも
もう一つ、確認しておきたいのが電話への対応です。
患者さんの中には、ホームページやLINEを確認せず、「今日は診療していますか」とクリニックへ電話をされる方もいらっしゃいます。
IVRなどの電話自動応答システムを利用している場合には、案内内容を遠隔から変更できるかどうか、一度確認しておきましょう。
以前、台風の際に、留守番電話の案内内容を変更するためだけにスタッフがクリニックへ出勤した、というお話を伺ったことがあります。
患者さんへの情報提供だけでなく、スタッフ自身の安全も考えなければならない場面です。電話の案内を遠隔から変更できるか、変更方法を複数のスタッフが把握しているか。こうした点も、平時に確認しておきたいところです。
自然災害以外の「もしも」にも目を向ける
ここまで、主に自然災害による臨時休診を例にお伝えしてきました。
しかし、診療に影響を及ぼす可能性があるのは、自然災害だけではありません。
● インターネット回線がつながりにくくなる
● 通信状況が不安定になる
● 停電が発生する
● システムが一時的に利用できなくなる
このような場合にも、
● 患者さんへの連絡手段は何か
● 予約状況をどのように確認するか
● 診療をどこまで継続できるか
● システムが使えない場合、どのように代替するか
を整理しておくと安心です。
日常的に複数のシステムを利用しているクリニックほど、「もし一つが使えなくなったら、どこまで業務に影響するか」を一度確認してみるとよいでしょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
今回は、緊急時の情報発信について、基本的なことを中心にご紹介しました。すでに同様の取り組みをされているクリニックも多いことと思います。
改めて確認してみると、「この場合は誰が対応するのか」「この情報はどこから確認するのか」など、普段は意識していなかった点が見つかるかもしれません。
この記事が、日頃お使いの連絡手段やマニュアルを見直すきっかけになれば幸いです。
なお、弊社の予約システム「メディカル革命」では、通信環境に問題が生じた際にも予約情報を確認できるオフライン閲覧の仕組みや、予約患者さんへのメール・LINEの一斉配信機能をご用意しています。
日々の診療を支える予約システムとして、こうした場面でも医療機関と患者さんとの連絡を支えられるよう、今後も機能の充実に取り組んでまいります。